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もずのわくわく劇場日記 No.143-2
2005年 7月 10日 道後ミュージック 開館20周年記念大会 仁科ちあき・限定復帰 編「卒業おめでとう♪」 ※極妻の岩下志麻風の言い回しで読むとちょっと面白いかも♪ 「あぁ、もずはんでっか。今度ワテの所の若い娘(こ)を一人、デビューさせますよってな、 一人立ち出来るようになるまで、面倒見てもらえまへんやろか?」 「ほ〜ぅ、姐さんのお弟子でっか? 姐さんから直々の話やさかい、まさか断るわけにも行き まへんやろ。お安い御用や。で、どんな娘ォや?」 「おおきに。それがな、ロリータ・アイドルの踊り子でな、仁科ちあき言いますねん。」 「ロリータ・アイドル?!」 「声が大きすぎまっせ、鼓膜が破れるかと思うたやないか。」 「あぁ、こりゃえろうすんまへん。ロリータ・アイドルて、いい歳して幼稚園のジャリん子 みたいにお遊戯する、ブリッコの娘の事でっしゃろ? それやったら申し訳けありまへんが お断りですぅ。」 「もずはん、どないしたん? ロリータ・アイドルは嫌いでっか?」 「渡辺はん、せっかくのお話ですけど、ワシはああ言う訳の分からんのは、まったくあきま へんねん。」 「どう言うこっちゃ?」 「あぁ、なんちゅーかぁ、面倒くそ〜てかなわん。わがままで、甘ったれで、礼儀もわきまえ ず、ニタニタ笑ってれば、何でも許される思うとるやからが多い。ワシはリオ姐さんのよう に、どっしり! と腹のすわった実力のある、熟女踊り子が好きなんや。」 「もずはん、熟女は余計やで。さよか、でもな心配には及びまへん。ちあきにはワテが踊り子 のイロハ、仁義の何たるかを、厳しく叩き込んでありますさかい、そんじょそこらのヤワな ロリータ娘とは比べてもろうたら困りまっせ。筋金入りや、筋金入りのロリータやで。」 「筋金入りのロリータ? どないだそりゃ? しゃ〜ないなぁ、渡辺はんがそない言わはるんな ら姐さんの顔つぶす訳にもいかんやろなぁ。よっしゃ、了解ですぅ。」 「ホンマか。それやったら来月、新宿ニューアートに一緒に連れて行きますよって、とにかく 一度舞台見てもらえますやろか?」 「かめへんよ。ロリータでもロータリーでも、なんでも連れてきなはれ。」 「おおきに。もずはん、ちあきの事、きっと気に入りまっせ♪」 「ほな、来月楽しみにしてますさかい、姐さんもおきばりやっしゃ♪」 ツー、ツー、ツー・・・ ピッ! 仁科ちあきが道後で限定ながら復帰すると言う。 リオさんからこの事について、輪郭をぼかした話を数ヶ月前、聞いていた。 ホンマかいな? と最初は思っていたが、当の仁科ちあきは積極的にダンスの練習を始めていたらしく、仁科ちあきの復帰ステージを実現するために、障害となるいくつかの問題は、すべて師匠であるリオさんをはじめ、仲間の踊り子達の手によって、クリアーされる事となった。 持つべきは強力な師匠、踊り子仲間、そして応援隊の人達である。 語弊があると思うので、注釈を加えておくと、もちろん仁科ちあきファンの人達も仲間に加えたい所ではあるが、自称ファンと言う人というのは、常に流動的であり、仁科ちあき一人をサポートする二次的スタッフと言う立場には無い。 いわゆる踊り子専属の応援隊と言われる人達は、人により多少の濃い・薄いはあるとしても、相撲の世界で言う「タニマチ」的な存在であり、影から様々な活動をして、踊り子を支え、ファンや一般客の橋渡しをしたりする人の事を指して言う。見返りや踊り子の独占を求める人は、私は応援隊とは決して呼ばない。 私から言わせてもらえば「仁科ちあき」ほど良い仲間・お客さんに恵まれた踊り子も珍しい。 当の本人も、相当努力の人であると言う事も間違いない。 そもそも、「仁科ちあき」と言えば、2004年3月中・仙台ロックで松本浬香さんとペアを組んだ 話題のロリータ・アイドルユニット「CRおこちゃま」を最後に、長期休業、実際にはこの時点で事実上の引退をしているのである。 そんな「仁科ちあき」が道後限定復帰と言う形で、再び戻って来た。 これには色々事情や理由があるのだが、あえて言うなら仙台に出演のおり、成仏しきれなかった(爆♪) いやこれは私が言った言葉ではないが、なかなか的を得た名言であると思うので書いてみた。 そう、「仁科ちあき」的には、まだまだ納得しきれない、2で割って余り1 のような気持ちが、 あったのだと思う。やはり物事はスッキリさせた方がいい。 そこで仁科ちあきは、師匠の渡辺理緒さんに相談したのである。 「ちあきがやりたいって思うなら、やってみたらいいんじゃない。 でもその代わりいい事? 中途半端なステージをやったら、渡辺理緒ダンシングチームを破門 するからね。悔いを残さないように、自分自身が納得出来る、最高のステージをお客さんに そして、あたしに見せてちょうだい。」 仁科ちあきは、こうして師匠・渡辺理緒さんの協力を得て、今回の復帰ステージにこぎつけた。 つまり、復帰の舞台は「仁科ちあき一世一代!」女の花道として、セッティングされる事となった訳である。 渡辺理緒さんは仁科ちあきにとって、師匠以上の想いを抱く人であり、渡辺理緒さんも仁科ちあきの事を、自分の娘のように可愛がり、眼をかけて来た。やんちゃな娘ほど可愛いものは無いのだろう。それゆえ、仁科ちあきの一見わがままとも思えるこの復帰劇に、自分の貴重な時間を割き、ダンスの指導をし、ちあきがやりたくないと言うポラの代役をかって出た。 さらに、競演する踊り子のメンバーとして、仁科ちあきがなついている若林美保さんを指名。 そして若林美保さんは、休業中であるご自身の妹、若林はるなさんを連れて来てくれた。 ある意味、これほど仲間内で固められた香盤と言うのも珍しいが、これは先にも述べたように、渡辺理緒さんの人望であり、踊り子仲間の心配りである。 「仁科ちあき・道後限定復帰」これは、実際には引退のための復帰なのである。 そう、「仁科ちあき」が踊り子として、自分自身へのケジメをつけるため。また人として、更にステップアップするため、踊り子を卒業するという意味である。 各言う私にとっても、「仁科ちあき」はそのデビュー当頭から、今回のように正真正銘、とどめの一発! のファイナルステージまで付き合った唯一の踊り子である。 それゆえ、私の「仁科ちあき」への思い入れも、非常に強いものがあり、意外な事ではあるが、私が所有しているポラの半分は、「仁科ちあき」その人の写真である。 さて、そんな「仁科ちあき」のレポート、やはり楽日の四回目、まぎれも無くファイナルステージのものを書こうと思う。私にとっても、これが「仁科ちあき・ラストレポート」となる。 「もずさん、たまには一緒にカブリましょうか。(笑)」 リオ隊の古狸、Tさんがビールを片手にご機嫌よく私に言った。 「かぶる? 何を? パンティー? パンティーならほれあそこ、神村さんがビンゴの時からずっとカブってますよ。彼はビンゴで仁科ちあきの生パン当たって、ちあきから神村クン、欲しけりゃ脱がせてみなって、ケツ向けられて、顔を真っ赤にしておずおずとちあきのパンティー引き降ろしてた。(爆♪) シャイですねぇ〜彼は。 しかも、ちあきからパンティー頭にかぶらされて、ずっと今日はかぶっててって言われたとかで、ホントに一日中まじめにかぶってる。見てやって下さいよ、パンティーかぶった神村さん。 ブラックライトついてるから目立つ目立つ。(笑) 暗闇にくっきりパンティーだけ浮かび上がってるでしょ? でもね、あれは神村さんのちあきに対する男の純情って言うか、彼なりの意思表示なの。あの人本当にちあきの事好きで、今はあんな事してるけど、この楽日四回目のちあきのステージが終わった時、失恋したのと同じ気持ちになりますよ。つらいよねぇ〜 失恋っていうのはさぁ。 だから神村さんに言ったんですよ。そんなに仁科ちあきの事が好きなら、いっそ仁科ちあきの手を取って、劇場から連れて逃げろ! って。駆け落ちしちゃえってさ。したら、彼、「ボ、ボクはそんなんじゃないんです!」って言うから、だめだなぁ〜! 男は立ち上がらなくちゃならない時が人生には何度かあるもんだよ。 大好きな女が目の前からいなくなるって言うのに、何もせずに黙って見送るなんて、絶対に後で後悔するから、後の事は後で考えるとして、とにかく頑張れ! 奮い立て! 立つんだジョ〜! って丹下段平みたいに言ってやったんですよ。男にはパッション! 情熱が必要ですからね。 彼はまだ若いんだし、やり直しがききますからね。 とは言う物の、神村さんがマジでその気になって、ちあきの事を連れて劇場から逃げたら、あたしゃ真っ青になっちゃうけどさぁ。(爆♪)」 「もずさん、何言ってるの? そうじゃなくて、盆のまわりのカブリツキの席が空いてるから、 たまにはカブリついてみようかって言ってるんだよ。ちあきチャンもこれで最後のステージだし、見納めだからね。」 「・・・そう言う意味? (爆♪) そうでしたか。なんだ♪」 Tさんからそう言われた私は、言われるままにカブリツキ、盆の正面から一つはずしたカミテ寄りの席に座った。するとTさんがうめくような声で、「あぁ! ちょっといくらなんでも盆の真正面って言うのはヤバイ気が・・・」と言う。となりから私が「最後ですよ、いいじゃないですか真ん中でも。」と言うと、Tさんは「だって、ちあきチャンはいいけど、そのあとヨーコさんだよ。いけにえにされる事は間違いないじゃん。」と言う。 「Tさんだってたまには風船持つのもいいんじゃない?(爆♪)」 Tさんはちあきチャン終わったら、逃げようと言っていたが、私がそうはさせない!(爆♪) 折角だから、みんなでちあきチャンがベットになったら、前のバーにもたれかかってめいっぱいカブリつこうよと言って、Tさんはちあき隊の面々へも指示を飛ばす。 ん〜 なんか今日のTさん、妙にノリがいいのはなぜ? (笑) リオ隊のリボン職人さんも、一人静かに舞台カミテ下の位置にスタンバイしている。 へぇ〜、めずらしいな。リオさん専属のあの人が、ちあきのリボンやるんだぁ・・・ しかも、ソロリボンか・・・ 本チャンのリオさんの時までに、リボン巻けるのかなぁ? そっか、そう言う事ね♪ ちあきは果報者やな、みんなが仁科ちあきのために、最後のステージのために、スタンバイしているんだから。通常はありえない事やで。しっかり悔いの無いように、最高のステージ踊るんだよ。期待しとるで。 ■ 仁科ちあき最後のステージ 投光室でプレイバックのボタンが押された。 朝日のきらめきにも似た、ピアノのフレーズがリフレインすると、まもなく照明がまぶしくステージを照らす。その光の中に一つの命が誕生し、小さな花のつぼみがスッと開いて行くように、仁科ちあきは道後ミュージックのステージの上で、一輪の可憐な花を咲かせた。 客席からウェルカムの拍手が贈られる。 フランス人形を思わせる容姿の仁科ちあきは、光の中を歩く。 オレンジとイエローの色彩が眼に焼きつく。 小さな顔に大きな微笑を咲かせて、ゆっくりとドレスのスソを揺らしながら、軽いリズムのBGMにその身をあずけるようにしてのダンスが心を癒す。誰もがじっと眼を見開いて、仁科ちあきのダンスを見守りながら、手拍子をたたき、場内は浴衣のお客も含めて一つにまとまっている。 まるでここだけは時間の止まった、不思議な空間となり、仁科ちあきのダンスはあくまでも清楚に、可憐に、流れるように進行して行く。このフワっとした空気と言うのか、オーラと言うのは仁科ちあき独特の持ち味である。 実にヤバイ事に、ステージの上で踊ってる仁科ちあきの事を、手拍子を叩きながら見つめていると、これまで仁科ちあきが重ねてきた作品の数々の場面が、目の前にフラッシュバックしてオンデマンドしてしまう。 2001年9月のデビュー作品「ラヴレヴォリューション21」、2002年6月の「桃色片思い」、2003年2月の「ウェディング」、2003年6月の初めてのチームショー「CRおこちゃま」、2003年7月の「エアロ」、と、4つのオリジナル作品、そして一つのチームショー、あと一つだけ松本浬香さんからもらった作品2004年2月の「めっちゃホリデー」と言うのもあった。 なんだか、どのステージもまるで昨日の事のようだ。 自分的にはかなりキテル。なにがって、熱いものが込み上げて来て、こらえるのがきつい。 しっかし良く全部の作品について、レポート書いていたもんだと、自分に関心するな。 だって、この他にも仁科ちあきのレポートはたくさん書いていると言う事は、それだけ仁科ちあきのステージに足を運んでいるわけだし・・・ そんな事を考えていると、オープニングナンバーの曲が終わってしまった。 すると、いくつかのカラーライトを残し、照明が消えてオルゴールのジンワリとした温かくも切ないようなメロディーが、万華鏡をのぞいているような気分で、仁科ちあきのいなくなったステージに流れ出す。これは反則ワザ! そんなに私を泣かせたいのか? チキショー! 泣くぞ! コンニャローメ!! と思うまもなく、衣装を着替えた仁科ちあきが、カミテの幕あたりでスタンバイした。 シャキシャキと歯切れの良い、エレキギターのカッティング奏法で、三曲目がスタート。 ライトステップなリズムのご機嫌な曲で、楽しく踊れる曲だ。 仁科ちあきは、白いセパレーツの衣装と、白いハーフブーツで飛び出して来た。 イェ〜ィ♪ 仁科ちあきは小さなお尻をフリフリ、体を上下させながら軽快なステップで、ステージを踊りまわる。そして、時折客席へ向かってこぼれるような「ちあきスマイル」をサービス。 文句無く楽しい場面に、場内は熱狂! 手拍子の音もひときわ大きくなり、まさに仁科ちあきは 絶好調! い〜なぁ〜この場面・・・ そしてこんな楽しい場面が終わって四曲目。この曲は自分にとってはかなり懐かしい曲で、 オリジナルはケイト・ブッシュの曲で、1977年リリースのデビューアルバム「天使と悪魔(Kick Inside)」に収録されている。ちなみにこのケイト・ブッシュの母親は、ダンサーであった。 でも仁科ちあきが使っているのはそのカバー曲である。誰が歌っているのか分からないが、やっぱしケイト・ブッシュの歌の方が全然透明感があって、良いなぁ・・・ おっと、話が脱線した。 仁科ちあきはカミテの幕あたりで衣装換え。片方づつ白いブーツを脱いで、幕の裏へ放り投げる。そのままステージへと出て来て、これがベットへの導入となる。 私たちカブリツキを占拠した応援隊は、予定通り盆のまわりにあるバーにヒジを乗せ、身を乗り出すようにしておもいっきりカブリ付く。仁科ちあきが盆へ歩いて来る。「ホォ〜ッ!」と奇声を上げ、力いっぱい拍手をすると、浴衣のお客達も同様の反応を示す。 おや、背後の方では静かに場内への扉が開き、誰かが潜入して来たようだ。まぁ、こっちはそれどころではない、目の前にはべる仁科ちあきに視線は釘づけである。 仁科ちあきは白く長いドレスに身を包んでいる。白いアミのストッキングに白いサンダル・・・ やばいな、これも反則だ。清廉潔白、天から舞い降りた最後の天使、汚れ無き永遠の美少女、 う〜ん、言葉を並べ立てればきりが無い。とってもきれいだぞ! 仁科ちあき! これで五曲目の英語のバラード曲を、まったりと踊る。 まわる盆の上で仁科ちあきは、完璧なベットを踊るので、だんだん見ているこちらは、仁科ちあきの世界へと引きずり込まれて行く・・・ 曲がフェイドアウトすると、六曲目のラスト曲。この曲が終わった瞬間、仁科ちあきのステージは完成し、終焉を向かえ、永遠に封印される事になる。そう思うとさすがに胸が詰まる。 目に涙がにじんで来る・・・ あの日 こんなに好きになるとは思わなかった でもね 心のどこかで 何か感じていたの・・・ 忘れられない キスをあなたから 受け取った 数え切れないほど・・・ 仁科ちあきのラストナンバーに心乱され、もう我慢が出来なくなって来た。 「パパぁ、歯にチョコついてる? 見て?」 「ヒップホップって難しくてうまく踊れないよ・・・」 「ねぇ、差し入れしてくれるなら、ぬいぐるみとかがいいナァ〜♪」 「リオねぇさんは黙ってビデオ見てて、ちあきチャンここはもっとこうしようって超緊張!」 今まで仁科ちあきとしゃべった、会話が次々と頭の中に聞こえて来て、切なくてステージがぼやけて仁科ちあきが見えないよ。指先で曇る眼をぬぐいながら、必死に盆の上の仁科ちあきに眼をこらす。盆に伏せている仁科ちあきは、少し体を起こして微笑する。 そしてまぶたをそっと閉じ、頬を床に着ける。 その時、私の背後の暗がりの中で、もう一人熱くなった目頭をそっと細い指先で押さえてる人がいた。それは今回の仁科ちあき復活を影から支えた師匠・渡辺理緒だった。絶対こんな事で泣いたりしない人なのに。今回ばかりは様々な想いが胸をよぎったのか、手塩にかけて育てて来たやんちゃな仁科ちあき、ホントによくここまで成長してくれた。そんな気持ちがその瞳からあふれて来たのだろう。そのさらに後ろでは若林美保さんが、今最後のステージを努めている仁科ちあきの事を、とてもやさしい眼で見守っている。 そんな中で仁科ちあきは右手を上げてポーズを切る。 リオ隊のリボン職人さんから一筋のリボンが投げ込まれる。 シュルシュルシュル! リボンが風を切って飛んで行く。 仁科ちあきの頭上高くからサクラの花びらが、仁科ちあきの髪に、肩に、足に舞い落ちる。 大きな拍手が仁科ちあきのために贈られる・・・ もうこのまま時間を止めてくれ! と叫びたい気分だ。 だが、無常にも最後の時は、刻々と近づいて来た。 仁科ちあきはゆっくりと盆から立ち上がり、仁科ちあきが生まれた所。 ステージへと一歩、また一歩と歩いて行く。 それは仁科ちあきが私たちからは、もう手の届かないところへ去って行くと言う事に他ならない。うん、良く頑張った。とっても上手に踊れてたね。心からほめてあげるよ。ホントに、これまで素敵なステージをありがとう、そして素敵な時間をありがとう。 仁科ちあきはステージへたどり着くと客席を振り返り、場内を見渡し、うつむくように一礼する。そして飛び切り上等な笑顔をして、これまでお世話になりましたと言うように、ファイナルポーズをとり、リボンの飛び交う中、照明が落とされ、名残を惜しむ拍手を残して消えてしまった。 カブリツキの席に脱力したまま座り、仁科ちあきのステージの完成におめでとうとつぶやき、真っ暗なステージを見ていた。まいったな・・・ ロリータ・アイドルなんて超苦手やなんて言ってたのに、渡辺はんの言う通りやった。仁科ちあきはそんじょそこらのヤワなロリータ・アイドルなんかじゃなかった。筋金入りのロリータ・アイドルや。こんなに好きになるなんて考えても見なかった・・・ とその時、恵まれない人へのお決まりの募金活動、募金箱を持って来たのは仁科ちあき。 おや? 通常の募金箱の上にもう一つ大きな箱が乗っかてるぞ? あれはなんだ? 「恵まれない人に温かい募金を〜♪ 当座の生活資金を仁科ちあきにィ〜♪」 な、なんやありゃ? (爆♪) 募金箱をかかえてステージから花道、盆と収集活動をする仁科ちあき。 恵まれない人への愛の募金はいいとして、当座の生活資金つーのはなんや、アホ! まったくもう、ちあきったら・・・ 感動も何もブッ壊れちゃうやろ。 しゃぁないなぁ・・・ 背後の方でステージを見守っていた師匠・渡辺理緒がそれを見て言う。 「ちあき! 募金はいいから、少しでも長くオープンを踊りなさい!」 あぁ〜 悲しきかなその声は、仁科ちあきの耳に届かない・・・ 苦笑する師匠の渡辺理緒。うん、やっぱり相変わらずおこちゃまだな。だろ? (爆♪) やっと終わった募金ショー。 ホントにこれで最後の仁科ちあきオープンショー。 これで全部終わりとは思わせないほど、元気いっぱいにステージへ飛び出して来る仁科ちあき。客席もリラックスしながら仁科ちあきに負けないほどの手拍子を打ち鳴らす。仁科ちあきにチョッカイを出してにぎやかに盛り上げる。仁科ちあきはそれに大笑いで応え、道後ミュージックは夢空間となる。 その時だった。 今まで客席後方から仁科ちあきのステージを見守っていた師匠の渡辺理緒さんが、花束を抱えて盆に歩いて来た。まだちょっと涙の収まりきれない顔で、末弟子・仁科ちあきに「よく頑張ったね♪」と一声かけてあげていた。渡辺理緒さんも、「あれでいい。上手に踊れていた。」と誉めていた。 「ありがとうございましたぁ〜♪」 元気な仁科ちあきの声で、ステージはここに封印された。 2001年9月1日、関西ニューアートのステージで産声を上げた仁科ちあき。 それから途中休業を含め、2005年7月10日、ニュー道後ミュージックのステージで、完成させた今回のステージを最後に、完全引退、約四年弱の踊り子生活を卒業をした。 私からみれば短い期間ではあるが、仁科ちあきにとって、踊り子をしていたこの年月は、きっと今後の彼女の人生に於いて、貴重な宝物となる事だろう。楽日の四回目、すべての香盤が終了したあとも、すぐには帰る気持ちになれず、場内でウロウロしていると、渡辺理緒さんと仁科ちあきが盆に立って、お客さん達をお見送りしていた。 もう踊り子・仁科ちあきとは、本当に最後になるので、お別れの握手くらいして来るかと、盆へ歩いて行き、最後だし握手くらいしてちょうだいよと、仁科ちあきに手を伸ばす。「いいよ♪」とリクエストに応えた仁科ちあきは、私へ手を伸ばして来た。握り締める柔らかな仁科ちあきの手。 「よし! 神村さん、ちあきを捕まえたぞ! 駆け落ちするなら今がチャンスだ!」 と振り返ったが、すでに神村さんの姿はどこにもなかった。なんだよぅ・・・ せっかくちあき捕まえたって言うのにさぁ〜! 男はパッション! 今立ち上が〜れ♪ 神村さんいないなら、ちあきじゃなくてリオさんの手を捕まえればよかったよぅ(爆♪) でも、仁科ちあきがこんな事を言ってた。 「あれぇ〜、もずさんって手が小さいんだね。今まで全然気が付かなかったよ。」 ふんだ! 大きなお世話。とその時は憎まれ口を叩いてやったのだが、私は内心嬉しかった。どう言う事かと言うと、仁科ちあきはそれだけ多くのステージに立ち、多くのお客さんと握手をして来た。そして今久しぶりに私と握手をして、改めて私の手が小さいと思った訳だ。踊り子として色々な経験を積んで来たからこそ、そう言う事に気が付くようになったわけだよ。 正直、引退させるには惜しい踊り子だな。 最後までホントにありがとう。そして、お疲れ様でした。ちあき、達者でな♪ 次回は若林美保さんのステージレポートです。お楽しみに♪ 突然ですが・・・ 仁科ちあきクンが、このレポを読んで感想をBBSに書き込んでくれたので、 ここに転載しておきます。BBSのログはそのうち消えちゃうのでね。 ありがとう(^O^) ☆ちあき☆ 7月17日(日) レポート!読ませて頂きました(^-^) 読んでいると今まで私が踊ってきた事、、、いろいろ思いだします。 大好きな浬香とのチーム、いろんな楽しい事があったなって☆彡 またいつかしたいって思ったけどもう復活できないや(^O^) そして理緒姉さんと一緒にいろんなとこに乗った。 楽しくてでもいろんな事勉強させられた(^-^) これからもいろんな事学んでいくつもり(^_-) 私のステージ見て泣いたって書いてあったのはびっくり(>_<) でもそれを読んだ瞬間、理緒姉さんの事を思い出して泣きそうになった。 また早く会いたい! そして応援してくれたファンのみんな、、 辛い時も笑顔で大きい手拍子、 タンバリン、リボン、精一杯応援してくれたから元気一杯笑顔で踊れた(^O^) 本当にありがとう(^_-) そういう事を思いださせてくれるようなレポでした! もずさん、ありがとうm(__)m 私にとってのストリップというもの、、人生ですごく輝いていて 自信がもてて本当に楽しくめちゃくちゃ大好きな仕事でした(^_-) 淋しいけどまたうまれかわったら仁科ちあきでやってるかもね☆彡 これからはこれからの人生を楽しく歩んでいきます! 本当にありがとう(^O^)レポ書いてくれてありがとう☆彡 言い忘れてた(;^_^A 神村くんのパンツかぶってる姿、、ブラックライトで光ってて今、思いだしても笑える(^O^) 素直に4回目までかぶっててくれてありがとう(^O^) では、長くなってごめんねー!! |