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もずのわくわく劇場日記 No.32 2002年 3月29日 (金) わらびOS劇場 「もずのギャグ 編」 1. 雨のわらびステーション 春の雨にしては、やけに冷たい雨が駅舎の屋根を叩いている。 ハイヒールやビジネスシューズの靴音達が、いつになく慎重に通路の床を踏みしめていた。雨に濡れた通路は、ぬかるみの様に滑りやすい。俺は・・・そんな靴音を巧みにかわしながら、わらびステーションの階段を降りて行く。インフルエンザに犯された体に残る微熱は、今も俺の体に熱くまとわりついていた。咳がのどを突いて出る。 駅の乗降客は、誰もがそれぞれの目的、行き場所を持ち合わせている。もちろん俺も例外では無い。俺がここへ来ている事などあの娘は知る由も無く、今頃あの裏路地の劇場で踊っている事だろう。そう、俺がこの街の駅に降り立ったのは、裏路地のこじんまりとした劇場の舞台の上で、独り踊るあの娘のけな気な微笑みに、ささやかな華を添えてやるためだ。 あの娘がどんな経緯で踊り子になったのか、俺には分からないだが、あの娘はどんなに擦り切れたような客の前でも気丈に堂々と踊る、それは・・・そのさまはまるで厚く曇った雲の切れ間から一筋さし込むまぶしい光の中で咲くバラの花のようだ。 ある時は情熱的に、またある時は切なく俺の心を揺り動かす。静かに眠っていたはずの俺の胸の中にひそむ獅子を目覚めさせ、再び立ち上がり戦え ! と剣の切っ先を俺に突きつけたのがあの娘だった。まったく可笑しな話だが、自分よりもかなり年下の娘だと言うのに、つかまれたあの娘の白い手を振りほどく事すら出来ず、どこまでも引きずられて行く俺は一体誰なんだ ? どこへ俺を連れて行こうと言うのだ ? ふふふ・・・ 苦い笑いに顔を引きつらせながら、俺はまたこうしてあの娘がいる街へ、駅へと来ている・・・ -------------------------------------------------------------------- 2. 劇場の片隅 にぎやかな駅前広場は俺とは無関係だ。俺はそんな駅前広場に背を向け、路地を曲がる。営業しているくせに、人目を避けるようにしてその劇場はポッカリと口を開けていた。呼び込みの男さえいない。自ら求める者だけを吸い込んで行くその口の中に俺は、俺は無言で奥深く入って行った。 人気のない階段をコツコツと低く靴音を反響させながら、踊り場へたどり付く。俺は折りたたみ傘のグリッブエンドで目深にかむった黒い帽子をわずかに上へ向けて押し上げ、壁に貼られた踊り子達のポスターを見上げる。 ふふふ・・・ どの踊り子の写真もい〜顔していやがるぜ。 だが俺は、その中のたった一枚の写真を凝視し、胸の中で語りかける。 「Baby, 今日の調子はどうだい、イカしたダンスで男達を悩殺してるかい。 ハハハ♪ お前のダンスは最高さぁ、今夜も飛びきり上等のダンスで俺をイカせてくれ。あははは・・・」 組織に入るのは苦手だ。 この世界、気脈を通じると厄介な事件に巻き込まれるからだ。だが仲のいい奴もいる。そう、あの娘のマジックトリックに魅せられ、俺と同じ、いや、俺以上に心を奪われた奴らだ。「Brother」そう呼ぶ事にしようか。 ドアを開け中へ入ると、すでに舞台の背景画と化した客達が思い思いの席で くつろいでいた。俺は一通りあたりを見回して、「Brother」達のまだ姿が見えない事を知り、独り自分の居場所を確保した。舞台に眼をやるとブロンド娘のSHOW TIME が行われていた。俺の目にそれは何かの儀式のように映った。色々な作法が存在するようだ。手短に終わらせるのがマナーらしい・・・ ---------------------------------------------------------------------- 3. 暗黒街のロンリータンバリン 鈴木聖美 と Rats & Starは昔歌っていた・・・ ♪ロンリー タンバリ〜ン 時は過ぎ〜 別に何でも無い、ただ思い出しただけの事だ。 2回目のあの娘のステージはどうやら終わってしまったあとのようだ。俺があの娘に再会するためには、まだ時間がかかる事を認知し、同時に京浜東北線がわらびに到着するのに意外に時間がかかると言う事を思い知った。大宮の次がわらびだと思い込んでいた。しかし、大宮、さいたま新都心、与野、北浦和、浦和、南浦和、わらびOS とこんなにたくさんの駅があったとは・・・ くそっ ! なんで浦和だけで3ケも駅があるんだ ! これは我々の組織の対抗勢力による妨害なのか ! 俺はささくれたつ神経を静めるために、灰皿のある所まで足音を立てないように注意深く歩いて行く。どこからスナイパー(狙撃手)が俺に銃口を向けているか分からないからだ。そして壁を背にして灰皿の脇へ立つ。壁に背中を向けて立つのは、背後から狙われないようにするためである。 しかし、その背後に人影を見た気がして、細心の注意を払い、ゆっくりと振り返ると・・・誰だ ! 黒い帽子を目深にかむり、黒いジャケットに白いシャツを着た探偵物語の時の松田優作のような男が立っている。俺は身構えた ! 奴も同じスタイルで身構えた ! 一触即発 ! しかし ! そこの壁に貼ってある鏡の中に自分の姿が映っただけの事だった。 なんだ、俺か・・・ 松田優作かと思ったぜ。それにしてもこうして自分の姿をカガミに映してみると、意外に俺はいい男だな。ハスに構えて腰に左手を当て、右手の人差し指を立て、目深にかむっている帽子のフチを軽く下から突き上げる様にしてポーズをして見る。中々カッコいい。 そう言えばマイケルジャクソンも「BAD」のミュージッククリップの中でこんなスタイルをしていた。俺はもしかしたらマイケルジャクソンなのかも知れない。ムーンウォークをして見るか。・・・出来ない。ただ後ろへ2、3歩後ずさりしたようにしか見えない。思い違いだった。 カガミを見ながら愛用のジッポーで、タバコに火を付けて見る。中々カッコいい♪ 煙の広がり具合が美しい。うつむいてから斜め右上を見上げるポーズ、サマになっている。男の美学がこのカガミの中の世界に広がって行く・・・ そんな事をして独りで「悦」に入っているうちに2回目のフィナーレが始まるようだ。 フィナーレには俺を虜(とりこ)にしているあの娘も出て来る。俺は、でかい熊手の陰に身を隠し、黒い皮の手袋をし、アタッシュケースの止め金具を「カチッ、カチッ ! 」とはずし、フタを開けると、スポンジを切りぬいて埋め込まれている狙撃用のタンバリンを、音をたてないように取り出した。目撃されないようにあたりをうかがい、息を殺してあの娘が出て来るのを待つ。 BGM のヴォリュームが一気に引上げられ、何を言っているのか良く聞き取れない MC でフィナーレが始まった。今だ ! 俺はタンバリンをシェイクし、フィナーレに華を添える。俺独りのタンバリンの金属音が場内に響き渡る ! 次々に踊り子達がステージ登場して来た ! どこだ ! どこにいるんだ渡辺りお〜っ ! あそこだ ! 赤い髪をアップに結い上げ、わらびOS劇場のハッピを着て立っている ! 素敵だ、ハッピ姿も絵になっている ! お、俺は体中の血液を逆流させ、タンバリンを叩いている。おや ? 渡辺理緒の様子がおかしい。額に手をかざし、俺の方をさぐるように凝視している。 いかん ! 見つかったのか !? 俺は暗黒街のロンリータンバリン・・・ ここで見つかってはならないのだ。 渡辺理緒は隣にいる宮木汐音に何かヒソヒソと耳打ちをしながら、俺を見ている。笑っている? いや、きっと俺の事を見て、今日は松田優作が観劇に来て、タンバリンを叩いている。なんて素敵な人なんだろうと思って、潤んだ瞳をして俺の勇姿を眼ににじませているのに違いない・・・ふふふ♪ウブな娘だな。 俺ってなんて罪作りな男なんだろ・・・そしてフィナーレは終わった。 ---------------------------------------------------------------------- 4. OH ! MY GOD〜 ! 話は早送りして、すでに3回目のあの娘のショーも華僑に入っていた。 イスをきしませて数々のポーズをとり、その度に客達から賛美の拍手を浴びているあの娘は、ステージの上では「ナルシスト」。観劇している客達はもとより、あの娘自身が一番その気になっている。俺は・・・ そんなあの娘が好きだ、そして、タンバリンを巧みにあやつり暗い場内の片隅で、人知れずあの娘のステージに華を添えている俺も美しい。そう、俺は暗黒街のロンリータンバリン・・・男の美学・・・ あの娘がカゴとポラロイドカメラを持って現れた。 俺は札で折りたためなくなっている財布から、5ハンドレッドコインを取り出す。あの娘が俺に向かって軽い足取りでやって来た。笑ってる ? そうか、照れ隠しか。Baby, 今更俺に対して何をテレているんだ、その気になったらいつでも俺の胸に飛び込んでくればいいんだぜ。ははは・・・ 「もずさぁ〜ん♪ もずさんてタンバリン上手なんだねぇ ! さっきのフィナ ーレの時、タンバリンの音が聞こえて来たから、誰が来たのかなぁ〜 ? って、それで見てたの♪」 あの娘はキラキラとした瞳を輝かせて俺に言った。俺は・・・ 暗黒街のロンリータンバリンでありながら、かつて一度も「上手だね」なんて誉められた事は無かった。「タンバリンありがとう」とは言われた事はあるがだ。いやっ ! 某踊り子なんか、邪魔だからあっち行って叩いて ! なんて言う恐るべき言葉を俺に叩き付けた事もある・・・ 俺は武者修業の旅に出た。滝に打たれ、念仏を唱え、再び甦った俺はいつしか暗黒街のロンリータンバリンとなっていた。俺は言葉少なにポツリと返した。 「聞こえましたか・・・? 」 渋い ! なんて苦味ばしった低音だ。男の美学・・・ 「えっ ? ちゃんと聞こえてましたよぉ♪ だってタンバリン一人しかいない んだもん、聞こえないはず無いじゃないですかぁ〜」 そ、そうか・・・ 質問がヘンだったか。 「ねぇ、もずさんどうして今日は帽子かぶってるの ? 笑うセールスマンの コスプレ ? キャー♪ おもしろ〜い♪ 良く似てるよ♪(爆 !)」 なんてこった。この娘はまるで分かっていない。 松田優作にそっくりな俺なのに・・・だが、俺は実践・男の美学。そのくらいの事で動揺したりしない。男の器の大きな所を、寛容な所を見せてこそ男の美学・男のやさしさと言うものだ。 ここは軽いジョークでやさしくこの娘を包み込んでしまおうと考え、フランクな感じで渡辺リ〜オにささやいた。 「帽子 ? ふふふ・・・♪ 先日注文しておいたアデ○ランスがまだ間に合わ なかったんでね・・・」 完璧なジョークだ。自分に酔いしれた。こんなジョークがサラリ ! と言えるなんて、只者じゃぁない。俺って実にカッコいい♪ きっとこんな男のジョークに渡辺リ〜オは 「も〜ぅ、もずさんたらっ♪ ジョークのセンスも素敵だわ♪」と、快活な笑い顔を俺に見せてくれるだろう。渡辺リ〜オのリアクションはいかに♪ えぇーっ !? マジ ?! ホントなのもずさん ?あたし知らなかったよぉ〜 ! カツラなのぉ ? えぇーーっ ? マジ ! マジ ! マジぃ〜っ ?! どぉ〜してぇ〜 ?! いつの間にって言うかさぁ いつからぁ〜 ? 信じられなぁ〜い。 そぉ〜なのォ〜 ? うっそぉ〜・・・ タンバリン上手だったのにィ〜っ ! でも悲しい・・・悲しいワ・・・今までそんな大事な事をわたしに黙って隠して いたなんて・・・ ハンサムでニヒルでカッコ 良くてやさしくてチカラ持ちで頼り甲斐があっ て清潔で明るくて男らしくてタンバリンが上手 でいつもわたしを励ましてくれる、そんなもず さんがカツラだったなんて・・ 信じられない 信じたくないヨ。そんな悲しい話・・・ 嫌 ! やっぱりすぐには私、信じられないワ ! もずさん ! 今ここでその帽子取って私に確かめ させて ! カツラじゃないって、私を、理緒を 安心させて ! 私の悲しみを消し去って ! どうして ? なんで嫌がるの ? 帽子取ってくれ ないの ? ・・・ホントの話なの ? もしかして その帽子取ったら、かっぱハゲだったりするの? 理緒のお願い聞いてくれないのなら、もうもずさんの事なんて知らないからね !さよならっ ! ち、違うって ! 違うってばぁ ! そうじゃなくて、ジョークだってばぁ ! ちよっと待って ! 理緒さん、リ〜オさんってば。ハニーちゃん♪ ねぇってば ! あの娘は俺の粋なジョークを間に受けている。 「信じない」とか「信じたくない」とか言いながら、ホントは俺のカツラ疑惑をマジに受けとめているのは彼女自身だ。帽子を取って確かめさせてと言うのが何よりの証拠だろう。もしも・・・ 仮にもしもあのジョークで言った事が本当の話だったとしたら、どんな事になるかおおよそ想像出来るはずだ。大衆の面前で帽子を取ったとして、俺の脳天がフランシスコ・ザビエルのようだったら、それはバカ受して美味しい話だ。しかし、それは美味しい話かも知れないが、男の美学ではない。 だがしかし・・・ あの娘の取った行動・言動を、男の美学的見地から分析すれば、ジョークを頭から信じ込んだのは滑稽な話だが、むしろ、なりふり構わず真実を確かめたい、もずのカツラ疑惑を客の面前で晴らしたいと言う、純粋無垢の女の気持ちには男として、ホロリとさせられるものがある。 あの娘・・・ 渡辺リ〜オ・・・ ふふふっ♪ いい女じゃないか。 俺にはまた一つ仕事が増えたようだ。それは、リ〜オの前で帽子を脱ぎ、カツラ疑惑を払拭させ、すっきりとした気分で次週のDX東寺へ送り出してやる事だ。リ〜オはこの後、六月のSNAまで関東の劇場を離れる。俺はこれでしばらくリ〜オとはお別れだ。体に気をつけて頑張っておいで。 きっとまたリ〜オが関東の舞台で華麗なダンスを踊る時、俺はまたどこからともなく現れ、暗黒街のロンリータンバリンとしてリ〜オのステージに人知れず華を添えるだろう。愛すべき踊り子「渡辺リ〜オ」達者でな。 Good Luck ! あとがきぴょ〜ん♪ 爆笑〜☆彡 しばらく理緒さんに会えなくなる腹いせに ? (爆 !) もずやりたい放題、書き放題♪ わらびOS劇場で理緒さんのステージ見ながら脳内企画。だってさぁ、今回の出し物の「ラ・ポリシア」は、もう何回も感想文書いてるから、書く事もなくなっちゃったじゃん。なのでこんなの書いてみました。 (^。^) でね、書いてる自分だけものすご〜く気持ち良くて、読んでる理緒ファンのみなさんは「何だこいつーっ ! 」とブーイングが聞こえて来そうなので、実際のところをタネ証ししておきましょう。 その1. 「理緒さんはもずの叩くタンバリンを誉めたのか !」 3回目のポラの時、出てきていきなり誉めてくれました。まぁね、いつも理緒さんの応援でリードタンバリンしてる人がいなかったからね。たまたま目立っただけの事です。 その2. 「もずのカツラ疑惑ってなに ?」 あのね、24日(日)に理緒さんの応援に行くつもりでいたんだけど、朝からインフルエンザで発熱して、40℃も熱が出て寝込んでしまって応援にいけなかったのね。で、そのまま何日か寝込んで、やっとなんとかこの話の舞台になっている29日(金)に、応援に行けたんだけど、ほら、熱出してから中々微熱が納まらなくて、風呂には入ってたけど、洗髪はしない方がいいって家族に言われてずっと洗髪してなかったんよ。どう言う状態か分かるでしょ ? そんな頭を理緒さんに見られるのが嫌だったから、この日帽子かぶって行って、理緒さんに帽子取って見せてよって言われても、取れなかった。 (爆 !) でもね、理緒さんもずの冗談から出たカツラ疑惑マジで信じ込んで、とっても悲しい眼をしてもずの事を見たのは本当の話。 その3. 「掲載されてる写真は何 ? 」 この写真はね、この日4回目のポラの時に、理緒さん押し倒して・・じゃない ! 理緒さん拝み倒して、企画物・3枚ポラ撮らせて下さいって、撮ったもの。ホームページのネタにしますよって、ちゃんと言ってから撮ったんだけど、浮かび上がってくる自分の写真を見た理緒さんは、これって「ポリシア」の作品とは関係無いよね ? って心配してました (爆 !) もちろん、理緒さんの大切な作品を汚すような真似はしません。作品は作品としてキチンと書かせてもらいます。これはもずの注文に心ならずも(?) ご協力して下さった貴重な写真です。もずの写真も出てますが、これは理緒さんに撮ってもらいました。白っちゃけていますが、これはもずの帽子と背景がベタになってしまい、コントラストを加工したらこんなんなっちゃいました(苦笑) その4. 「もずさん一人で、いいカッコしすぎ !」 ご不満は重々承知してますが、たまにはい〜じゃん (爆 !) 文中の理緒さんの発言は、ほとんどもずが勝手に自分に都合良く書いてあります。まぁ、ギャグ編ですから本気にしないで下さいまし。語り口調は、映画「不夜城」の金城武のナレーションをイメージして書いているので、そんな感じでお読み頂ければ雰囲気でるかと・・・ 毎度毎度、「バカ」やっているもずさんですが、長々と最後までお読み頂き、お疲れ様でした。お帰りは気をつけて。またのご来場をスタッフ一同、心よりお待ちしております。(スタッフなんておるんかい ? 爆笑 ♪ ) ------------END------------- |